近藤加代子研究室 -Kayoko Kondo Lab.-

バケツに結実 プラスチックリサイクル・ループの3年目

昨年春（２０２２年３月）のブログですが、プラスチックリサイクルの次のステージに皆さんと進むべく取り組んでいるので、再アップしておきたいと思います。

大木町を中心とする福岡県筑後地域での家庭系廃プラスチックを使ったプラスチックリサイクル（地域循環）の取り組みは、3年目に、生ごみ回収用のバケツに結実しました。

たかがバケツですが、されどバケツ。

品質がばらばらな家庭からでる廃プラスチックで一定の強度を要するバケツをつくれたのは、全国的に見ても例がない先進事例です。

YKクリーン、いその、岐阜プラスチック工業というリーディング企業の連携の賜物。

今日（3月30日）は、本年度最後の筑後プラループ協議会の勉強会。オンラインで30名が参加。現地に10名ほど。熱心な議論が展開されました。

コロナあけて、3年間で初めての交流会。参加できた人は限られていたけれども、次なる取り組みの熱い想いを語り合っておられました。

川端通商店街で映画制作－コース融合プロジェクト：映画まちづくりー

２０２３年夏学期（６月～８月）開催の映画まちづくりプロジェクト授業。

芸術工学部の各コース（旧学科）横断で取り組む授業です。

今年は、川端通商店街（上川端通商店街、川端中央街）のご協力で、実施しました。

学生たちは、川端商店街およびその周辺をフィールドワークでリサーチ。

人の物語を紡ぎだし、撮影を行いました。

約３０名の定員いっぱいの参加者で、リサーチ結果に基づいてテーマを出し合って、６グループ編成に。

コースを越えたグループ編成で協力し合って、企画・シナリオ制作、撮影、編集に挑みました。

８月４日に最終発表会。

力作ぞろい。

修正を加えて、今後、街の方々に見ていただく機会を作っていきます。

これまで、映像制作の授業は映像専門の先生が授業でやる形でした。それは専門教育として、とても大事なことです。

しかし、映画は、人のドラマであり、人は街で生きており、街の読み解き方、人への洞察、そこからの未来に向かうテーマ設定、

そして、音、映像、、、、まさに総合芸術であり、映像専門教育とともに、

芸術工学部の各デザイン分野を横断して取り組むことで、実りの多い作品を生み出すことができるし、教育的効果が高いと思われます。

一教員として参加して、異分野の先生方のレクチャーを聞いたり、学生たちへのコメントを聞いたり、非常に刺激的で学ぶことが多いものでした。

参加した学生たちからは、映像の専門学生も含めて、手ごたえと満足感が高い評価が得られました。

昨年から始めた授業で、やるたびに、課題が出てきますが（このことが素晴らしいです、発展の芽です）、みなさんで解決しながら、よりよい授業にしていきたいと思います。

先生方、大変お疲れさまでした。今後もどうぞよろしくお願いいたします。

この授業が可能だったのは、川端通商店街のみなさまのご協力あってのことです。上川端商店街、川端中央街の二つの商店街ともに、お店の方々にご協力のお願いをまわしてくださり、学生たちは、商店街の全面的な協力の下、のびのびと活動を展開することができました。

ほんとうにほんとうに、ご協力ありがとうございました。

音響管理室。山内勝也先生と清川進也先生の授業打ち合わせ中

山内先生からの音のレクチャー。音響コース以外の学生にとって、はじめての音の授業。山内先生は、音の特徴、その音を収録することの意味や方法について、要点を学術的正確さを保ちつつわかりやすく伝えてくださいました。

清川先生は、サウンドデザイナー。街のさまざまな音をとって作品に仕上げる専門家。学生たちがマイクをもって街に音を取りに行く実習に際して、観点や方法をレクチャー。

上川端通商店街振興組合の事務所で、正木理事長より、川端通商店街についてのレクチャー

川端通り地域に出て行って、街のリサーチ、音の収録の結果をシェアしたうえで、映画のテーマだし。そしてグループ編成。シナリオ作成へ。

各班から企画案やシナリオ案の提案。先生や学生たちから意見だし。
リモートで、教室にこれない先生も参加。映っているのは脚本家の港岳彦先生と高取千佳先生。

学生たちの撮影・収録の様子。提灯屋さんのドキュメンタリ班の様子

こちらは女子高校生主人公の青春ドラマ。学生たちは高校の制服姿。川端通りのかき氷屋さんで。この日はお休みで、場所をお借りして撮影。

撮影機材は、それぞれが調達。この班はスマホで撮影。出来上がりはなかなかすばらしかったです。

最終発表会（８月４日）の様子
メディアデザインコース、映像ご専門の石井達郎先生
清川先生、港先生、学生たち。高取先生はおしいかな、写真の外。
力作ぞろいで、先生方、作品の質が高いといわれていました。特に、脚本家の港岳彦先生は他大学での映画制作の授業の講師経験が豊富で、その方に言っていただいて、うれしかったです。
ただ、はじめて取り組む学生が多い中で、音の処理を含めて、技術的な課題も明らかになりました。今後、修正を加えて、最終版を作ってもらうことになりました。終わった後は、打ち上げ交流会。学生たちは相互に親睦を深めつつ、先生たちに、いろんな質問をぶつけていました。なかなか充実した時間でした。

前大木町長、境公雄さんの講演会開催します

長年に渡って大木町を環境先進の町にすべく牽引してこられた境公雄大木前町長をおよびして、講演会を開催いたします。

境さんには、これまでを振り返っていただきながら、今後の日本の環境行政をみすえて、大いに語っていただきたいと思います。ゲストには、「食卓の向こう側」の著者の佐藤様、プラスチック容器包装リサイクル推進協議会の久保様においでいただきます。

興味深いお話を伺えるものと思います。

2023年5月27日14:30より

九州大学芸術工学部　511教室（5号館1階）

https://www.design.kyushu-u.ac.jp/access/

終了後懇親会あります。

事前予約は不要ですが、懇親会に出席いただける方は近藤までお知らせください。

映画祭開催せまる。

3月19日～21日の福岡コ・クリエイティブ国際映画祭が迫ってきました。

今年度公開作品から、上映作品を選ぶようにしましたが、とても素晴らしい作品と監督さんに恵まれました。

あまりないラインナップと思います。

ぜひおいでください。

チケットはこちら

また2月27日に西日本新聞が実行委員長を人欄に載せてくださいました。

映画祭プログラム決定

福岡コ・クリエイティブ国際映画祭の第1回のプログラムの発表をしました。すでにチケット発売中です。
HP
チケット


多様な立場・状況に置かれた誰もが、他者への眼差しをもち、自らを表現し、互いの共感・共創・共有を生み出す世界初の映画祭。その第1 回のテーマは、子どもです。
本日2回目の記者会見をしました（3月16日）
右から、田口涼介くん（九州大4年生。スマートフォン短編映画コンペティションの責任者。企画を発案し国際標準で実施しました。）高取千佳九州大学准教授（副実行委員長。まちづくりの専門）。近藤（実行委員長）比山善博さん（副実行委員長・中洲町連合会副会長）正木研次さん（上川端商店街振興組合長）
素晴らしいゲストの方々。
実行委員の方々と協力しながら映画祭のコンセプト作成、それを体現する方の選定、そしてお願いに携わることができて、実行委員長冥利です。（石井監督と笠井さんは別の実行委員からお願い）
監督がつくってこられた多くの作品への愛とリスペクトを前提にして、映画祭の意義と監督・作品の位置づけでお願いしました。
お話ししたりメールを交換したりしてわかったことは、素晴らしい作品を生み出す映画監督や脚本家は、意味で動いてくださるということ。ピュアな方々ばかりということでした。
映画もビジネスですが、その中にあって感動的な作品を生み出すのは、そういう姿勢なのだとあらためて思いました。
みなさんからは、映画祭が何をしたいのか、何を目指すのか、問われました。お話をする中で、私たちのあいまいな部分もわかったし、発展させていく方向も見えてきたりしました。ありがたいことです。
はじまったばかりのコミュニケーションをしっかりと育んでいける映画祭にしたいと心から思っています。それは映画祭実行委員会のみなさん、そして映画祭に参加するみなさんが生み出すコミュニケーションであってほしいと願います。

オープニングは、是枝裕和監督の「ベイビーブローカー」です。映画祭の趣旨にぴったりの作品で、この作品が2022年に公開されたことに、奇跡を感じます。

「誰も知らない」と連続上映をして、そのあと是枝監督にご登壇いただきます。

是枝監督が福岡までこられることはめったにないのですが、東京であっても、この2本を連続上映して、監督のお話をうかがう機会はめったにないと思います。ぜひぜひ福岡においでください。

3月20日18:30～は、アクロス福岡でトークセッションをします。「子どもの瞳はスクリーン～映画が映す大人の姿」
映画監督は男性ばかり。今回お願いしてみて、見事にゲストが男性ばかりなのであらためて、映画界が男性優位なのだと思いました。九大の女性陣を3人並べたのは、港岳彦さんの発案です。
男性が3人なら女性も3人。映画界は変わらなくてはならない、この映画祭がそれを示すべき、と港さんは言われました。
男性がつくった映画に描かれる「子ども」と「大人」の世界に、「子ども」と日々向き合う女性たちの視線を入れて、何が見えてくるのか、当日をお楽しみに！